桜の花をしげしげと眺めたのは、ここ数年のことである。関東地方には本当に桜が多い。それもソメイヨシノがやたらと多い。記録を探ると、公園の大きな木は、だいたいが戦後に植樹されたものらしい。戦後に植えた人たちがソメイヨシノにこだわったのは、同期の桜として偶像化が戦時中に進み特別な立場の木になっていたからだろうか。ソメイヨシノは数ある桜の中でも、特に一斉に咲いて一斉に散る傾向が強い。同じ木から枝分けして増やしたクローンだけだからなのだろう。
日中の桜
2005年04月09日 横浜市港北区
菊名池の桜がちょうど身頃だ。この桜は池の向かいに東向きに植えてあるため、午前中に見に行くと、日を浴びて見栄を切っている桜のお姿を拝める。池では、ようやくコイヘルペス・ウィルスがいなくなったのか、釣り糸を垂れている人を久々に見た。岸辺には網を片手にもった男の子数名がはしゃぎまわっている。冬の間、ずうずうしく池を動き回っていたキンクロハジロどもは日がまぶしくて嫌なのか桜の枝影に隠れていた。
夕桜
2005年04月08日 横浜市神奈川区
今年の桜は素晴らしい。すべての木が、一気にどんと花を咲かせている。昨年、ばらけて順に咲いていた、いろんな木が今年は一斉に咲いている。開花の直前に気温が低い日が続き、一気に上がったためなのだろうか。白いのもあればピンクのものもある。シダレザクラもソメイヨシノに遅れをとるものかと花をたくさんたらしている。どの方向にレンズを向けても桜の花が入るので、真剣に絵作りしなくても、適当に撮っただけで、良さげな画像がたっぷりとれてうれしい。これは夕方の桜。
夜桜
2005年04月07日 横浜市港北区
横浜のソメイヨシノも満開になった。今日の昼間から強風が吹き荒れているが、満開になった直後のサクラの花はしっかりとはなびらをつなぎとめており、散らすことがない。びっしりと白い花をつけたサクラの木の枝が風で揺れているのを見ていると、この世のものでないものを見ている気がしてくる。この木の夜桜の姿をこの場所に乗せて4年目。3年前(3月20日)、2年前(4月2日)、昨年(4月1日)、今年(4月7日)。サクラの開花時期のばらつきは大きい。
篠原緑地のサクラ
2005年04月06日 横浜市港北区(2日撮影)
今日の陽気でソメイヨシノが開いたとニュースが配信されている。そろそろ本格的な花見の季節到来か。光画のソメイヨシノは県立篠原緑地のもの。北向き斜面なのに、花の開きが早めだ。これを撮った2日の昼間、さっそく花見を3組やっていた。親はおしゃべりに夢中で、子供は花よりもサッカーボールに夢中なようで、フットサルベージもどきをやっていた。花なんて誰も見ていないのに、花見と称するのは本当におもしろい。
サクラに小鳥
2005年04月05日 横浜市西区(3日撮影)
昨日のヨコハマヒザクラの樹木に小鳥が1羽。声を出さずに、花から花へと動き回っていた。レンズを向けると小鳥は逃げるものだが、花に夢中なようで、まったく気付いている様子がなかった。ちょいとつついては、隣の花にくちばしを移す。ぴょんと跳ねるように他の小枝に移って、またもや同じように。そのつど花びらがひらりと落ちる。サクラの花の蜜をつまんで回っていたのだろうか。まだ、蜂は現れておらず、小鳥は一本の木の花を全部独占できるのだろう。
ヨコハマヒザクラ
2005年04月04日 横浜市西区(3日撮影)
ピンクの花は、ヨコハマヒザクラ(横浜緋桜)の品種名を持つという。山桜との交配で生まれたという。ソメイヨシノの花がほとんど白そのものに近いのに対して、この品種は桜のイメージのようなピンク色をしている。植えてある場所は、臨港パークの土手の上と、帆船にっぽん丸の横だ。臨港パークは木に近寄ることができるけど、にっぽん丸のは柵が張ってあって「入らないでください」の表示がある。この花を愛でつつ花見をするなら臨港パークの方が良いのだろう。