雲のない夕空だった。 朝日は山肌のゴツゴツを見せつけるのに対して、 夕日は塗りつぶしてしまう。 富士山の影絵を空の下に置いてみせる。 風が吹いてなかったのに、 凍えるような寒さが体温を奪っていった。 明日は、 霜柱ができるかもしれない。

浦島小学校の近くに、 毎年、 立派な花を咲かせる皇帝ダリアが植えてある花壇がある。 背が高く伸び上がるように世話してあって、 大きな花が見下ろしてくる。 少し前から咲いていたようで、 大きな花びらが齧られてなくなってしまっている花が混じっている。 冷え込みが厳しくなっているので、 虫がおとなしくなってくるはずだ。 これから咲く花は綺麗な形に広がるのだろう。